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2007年 10月 26日

音楽会

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シャーリーの町には、音楽ホールがある。
そのホールは、とても古い作りだけれど、町の人々に愛されている。
行き方は簡単。
バスターミナル(中央市場の横)から、コンサートホール行きのバスで10分。

シャーリーはここのところひどく忙しかった。
緊張が続いていて、夜ぐっすりと眠ることができなかった。
たまには息抜きをしようと思い、コンサートに行くことにした。
図書館を夜の7時に出た時は、大ケヤキの上から雨が降りそそいでいた。

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座席についてから、開演まで時間があるので、少し目を閉じる。
8時ちょうどの開演のベルが、シャーリーの目をあけた。
オーケストラの人達には、たくさんの拍手が降りそそがれる。
きれいな音楽が奏でられる中、シャーリーは静かに眠った。
極上の音楽は、悪夢を見せることなく、静かに日頃の疲れを洗い流してくれた。
第四楽章で、目覚めると、
指揮者のタクトは、楽団に急加速を与えはじめた。

音楽ホールを出る頃には、雨はあがっていた。

帰りのバスの中で、今日のプログラムを読むと、
第2バイオリンの中に、知っている人がいた。
3年前まで、同じ職場にいた人だった。
シャーリーは、演奏中そのことに気がつかなかった。
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by flower_tea | 2007-10-26 21:44
2007年 10月 15日

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シャーリーは丘の上にある図書館で働いている。
2階にはカフェがあり、晴れた日には窓辺から海が見える。
休憩時間に、そこでお茶を飲みながら、シャーリーはいつも思う、
 '今度のお休みには、あの海にいこう'
と。

シャーリーの仕事はとても忙しくて、毎日終わりの時間まぎわは、
息つぎを忘れて泳いでいるようだ。
仕事を終えて図書館をでると、空には星が見える日もある。
丘の上では空をさえぎるものはなくて、上をむいて大きく深呼吸をする。
仕事の緊張をほぐすのには、いつもゆっくりと時間がかかる。
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お休みの日には目覚まし時計は、セットしない。
それでもいつもと同じ時間に、目が覚めてしまう。
 'まだ眠っていてもいいのだ'、
という幸せと一緒に再び布団にくるまる。
昼頃に起きて、台所に行くと、いつもなら一緒に暮らしている子ぶたが、
おいしいパンを用意しているのだけど、その日は冷蔵庫の音だけが静かに響いていた。
子ぶたは、モロッコパン・フェスティバルにでかけてしまっていた。
シャーリーはワッフルを焼きながら、'あの海'のことを思い出していた。



お財布と文庫本だけを持って、バスに乗った。
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夏が終わった海ーしかも夕方ーは、とても静かだった。
シャーリーは目をつぶった。
だって、丘の上図書館では、海の写真集をたくさん収集しているから。
潮の匂いと湿度、そして波の音を、肌で味わった。
息をすいこむと、海の向こうにも行ける気がした。
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明日は晴れそうだ。
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by flower_tea | 2007-10-15 23:31