2009年 07月 16日

香水の瓶(こうすいのびん)

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「ねつけないわ」
というシャーリーのことばをききながら、
子ブタはねむってしまう。
「フィーナはもうねたのね」
シャーリーのセリフに、子ブタはびっくりしてとびおきる。
フィーナという名前がじぶんについたことに、いまだになれていない。

子ブタとシャーリーがいっしょにうつっている写真(しゃしん)を、
シャーリーはイタリアにすんでいるおともだちにおくった。
ふた月したら、FINAというあてなの手紙(てがみ)がとどいた。
クレヨンでえがいた子ブタの絵がはいっていた。
イタリアのちいさな女の子が、えがいてくれたのだそうだ、なまえもつけて。

「おやすみ、フィーナ」
シャーリーはあっけなくねむってしまった。
そしてねつけなくなった子ブタは、シャーリーの香水の瓶(こうすいうのびん)をかいだ。
やさしいにおいにつつまれて、子ブタもまたねむった。
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# by flower_tea | 2009-07-16 23:20
2009年 05月 29日

うつろうてんき

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あつくなく、さむくなく。
すこしだけ風(かぜ)がそよいでいる、そんな日には、
シャーリーはかならず外にでかけたがる。
「いつまでも晴れている(はれている)わけではないのよ」
でも、子ブタはあまり天気(てんき)のことはきにしない。
晴れの日には晴れの、雨(あめ)の日には雨の、パンのやきかたがあるのだから。
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ほどなくすると、雨ばかりの日になる。
朝(あさ)でかけるときに、シャーリーはためいきをついている。
ながぐつをえらんでいるシャーリーのせなかに、子ブタは鼻(はな)をおしつける。
「はいはい、わかっていますよ、いいかげんでかけますよ。
 ありがとう、ちこくしてしまうわね。さいごにいいかしら。かさはどれがいいとおもう?」
子ブタはかさなんてささないので、そんなむずかしい質問(しつもん)にはこたえられなかった。
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# by flower_tea | 2009-05-29 13:19
2009年 04月 24日

イースターのころ

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イースターというのがあるらしい。
らしい、というのは、それがなんのか、子ブタにはわからないからだ。
知っていることは、シャーリーのお友だちーとおい国にすんでいるーが、
毎年(まいとし)チョコレートを送ってくれるということ。

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# by flower_tea | 2009-04-24 21:19
2009年 04月 09日

冬眠(とうみん)からめざめて

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クリスマスシーズンにたくさんのごちそうを食べた子ブタは、
1月から3月まで、うとうとねむってすごす。
右手にはハチミツを、左手にはミルクをぬって、
時たまめざめるとそれらをなめては、またねむる。

いつだかはわからないけど、寒さの強い(きつい)日に一度めざめてしまった。
窓(まど)の外をながめて、まだ冬なのだとしる。


そして桜(さくら)が花ひらくころに。
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ゆっくりとおきて、大きく深呼吸(しんこきゅう)をする。
春だとしるのにトリュフをひとつ食べる。
これから何をするかは、ゆっくりと考える(かんがえる)ことにする。

(さつえいだ!チャーリー 最終章・子ブタ編はじまり)
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# by flower_tea | 2009-04-09 12:42
2008年 12月 27日

寒くて美しい夜に(さむくてうつくしいよるに)

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石版(せきばん)のなぞをさがして、たどりついたのは黄金の鍵(おうごんのかぎ)。
でも、このかぎのつかいかたは、けっきょくのところわからなかった。
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これ以上(いじょう)はもう、かんがえてもわからなかった。
そして、チャーリーにはもう時間(じかん)がなかった。
「やくそくのばしょに、やくそくのじかんにいかないと」
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お城(おしろ)のそとは、すっかり夜(よる)で、雨(あめ)はもうあがっていた。
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ひさしぶりにもどった町(まち)は、きらびやかだった。
やくそくのばしょには、おともだちがまっていた。
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「おかえりなさい」
「ただいま」
「たからさがしは、どうだったの?」
「うん、それがね」
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「おなかへっている?」
「うん、ぺこぺこ」
「こぶたがね、ふたござパンをやいてまっているそうよ」
「ふたござパンだって?。ふたござは、はるのせいざだよ」
「こんやもさむいわね」
「うん、さむいね」
「おなかへったね」
「おなかへったね」
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その町(まち)は冬(ふゆ)でもあたたかいところでした。
どれぐらいあたたかいかというと、
町のどのお店(みせ)にも、マフラーがうっていないのです。
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もしもまた雪(ゆき)がふることがあったら、そして雪があがったら、
きっとまただれかが、あの石版(せきばん)をみつけるかもしれません。




(さつえいだ!チャーリー 第三部・石版の謎、おわり)
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# by flower_tea | 2008-12-27 23:51
2008年 12月 23日

黄金の鍵(おうごんのかぎ)

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チャーリーがたどりついた部屋(へや)には、黒い箱(くろいはこ)があった。
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このなかに、石版(せきばん)のなぞのこたえがあるのだろうか、、
チャーリーはどきどきしながらはこをあけた。
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箱(はこ)のなかには、黄金の鍵(おうごんのかぎ)がはいっていた。
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チャーリーがかぎにふれると、あたりはよりいっそうまぶしくかがやいた。
かぎは、ずっしりとおもい。
チャーリーは、はれやかにうれしかった。
でも。
このかぎであけるべき箱(はこ)がなにかは、いまだにわからなかった。
黄金(おうごん)のかがやきは、まぶしいばかりで、ずっとみつづけているのはむずかしかった。
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お城(おしろ)のそとは、ずっと雨(あめ)。
もうじきくらくなり、そして夜(よる)になるだろう。

(つづく)
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# by flower_tea | 2008-12-23 21:17